仮想通貨は この出国税の対象にはなっていない

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仮想通貨は この出国税の対象にはなっていない

投資ファンドや為替取引などと違い、値を左右する指標や運用目標のベンチマークがないのが特徴で、仮想通貨への投機はまさに「ただのバクチ」といえる。「中国で取引禁止」だとか「韓国が禁止、いや禁止と決定していない」などというニュースが出るたびに乱高下するのである。私も仮想通貨の実感を知りたくコインを購入したが、投機の喜びを知ることなく元金が半分になってしまった。

課税対象になるケースは、ざっくり言うと、1億円以上の有価証券(含み益も計算)などを保有する人が海外に移住した場合、15.315%の申告納税が必要になる。仮想通貨は、この出国税の対象にはなっていない。

そんな方法があるのか?と思うかもしれませんが、要は仮想通貨を「使用」しなければよいということです。
他の仮想通貨に交換もせずに、保有しているだけであれば、課税されません。
例えば、保有している状態で、海外に移住し日本の非居住者になって、それから「使用」すれば日本から課税されることはありません。
居住している国の税法に従って、その国で課税されるだけです。
所得税が安い国、仮想通貨取引の課税が安い国だったら、かなりの節税になりそうですね。

事業所得に区分できるかどうかは、結構大きな問題です。
問題というのは、事業所得に区分したい納税者側と、事業所得ではないと主張する税務署側で裁判になることがあるということです。
直接、事業所得と雑所得の争いではないですが、最近、所得の区分で大きな話題になったのは、競馬のシステム取引でした。
この方は、プログラムを使って大規模な競馬のシステム取引をしていました。馬券の購入に約28億7千万円、当たり馬券の払戻しが約30億円なので収入としては1億円ちょっと。
彼は、当然、外れ馬券も含めた約28億7千万円を経費にして「雑所得」として確定申告しました。
彼の場合は、事業所得じゃなくて雑所得でも大差なかったので、雑所得として区分したのだと思います。
しかし、税務署側は、競馬の利益は「一時所得」であり、経費になるのは勝った馬券の馬券代だけだ、と主張してきたのです。
大量に購入している他の外れ馬券は経費には認めない、という主張でした。
この税務署の主張だと、競馬の収入は一時所得であり、当たり馬券の購入費用である約1億3千万円しか経費にならないことになります。
これについては最高裁まで争いが続き、結果として、納税者側の主張が認められました。
外れ馬券も経費にすることができる雑所得に区分されたのです。
この事例のように、所得区分によって税金額が大きく変わることがあります。
仮想通貨の所得については、仮に事業所得に区分されれば、サラリーマンの方は損失が出た年は、給与所得と相殺され、給料から天引きされていた源泉所得税の還付が受けられることになります。
また、青色申告特別控除や損失の3年間の繰越も認められ、雑所得とはえらい違いが発生します。
ですので、国税庁はタックスアンサーで、「事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます。」と明記しています。

仮想通貨の取引については、改正資金決済法により2017年7月1日から非課税になりました。
これによって、ようやく仮想通貨が法律上定義されました。
仮想通貨の取引については、事業者も消費税を考えなくてよくなりました。

法人名義で仮想通貨を取引している場合は、法人の事業の一環になるので、利益も損失も法人全体で通算することになります。
期末時点での仮想通貨の評価損益の計上は、今の法律上は必要ないと思われます。
今後、仮想通貨の税金の法的整備が行われる際には、期末時点の評価が必要になってくる可能性があります。

仮想通貨の所得を事業所得に区分している場合は、青色申告の届け出を出し、複式簿記などの記帳を行うことで、65万円または10万円の青色申告特別控除を受けるることができます。
複式簿記を行い貸借対照表、損益計算書を作成すれば65万円、そこまで記帳をきっちりしていない場合は10万円を控除できます。
なお、青色申告をできるのは、事業所得、不動産所得、山林所得のある人だけです。
ですので、仮想通貨を雑所得に区分し、他に事業所得などがなければそもそも青色申告できないですし、たとえ、青色申告をしていても雑所得の部分については青色申告特別控除を適用できません。
つまり、雑所得の所得からは、65万円または10万円の青色申告特別控除を差し引くことはできないのです。

仮想通貨を円以外の外貨に換えたときは、その外貨の対円レートで評価し利益を認識します。
対円レートは、通常は、銀行間取引のTTM(仲値)が使われます。
ですので、仮想通貨を外貨に換えた人は、利益の計算の手間が増えます。
その外貨を円に換えたときは、またその時の対円レートと、先ほどの対円レートの差額で、利益を計算するので、手間が大変です。

さらに国税庁は、2017年12月、「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」を公開した。そこには、売却、商品との交換、計算方法、所得区分、損失の取扱い、ハードフォーク(コインの分岐、株式分割に相当する)があった場合、並びにマイニング(コインの取引承認に必要なコンピュータ計算をした人にコインを付与すること)した場合の税務Q&Aが載せられている。

雑所得に区分した場合は、同じ雑所得の中でしか利益と損失の通算(相殺)ができません。
例えば、仮想通貨の種類が違う場合は、同じ雑所得ですので通算することができます。
また、サラリーマンの方の副業の利益など、同じ雑所得であれば、副業の利益と仮想通貨の損失を通算することもできます。
一方、事業所得に区分した場合は、不動産所得や給与所得などの他の所得と通算することができます。
これが雑所得と事業所得の大きな違いです。

仮想通貨によった得た利益は、法定通貨に換金した場合以外でも、「実質的に経済的利益が発生した」なら、課税対象となるので注意が必要だ。例えばAコインからBコインに交換した場合を考えてみよう。

FX(外国為替証拠金取引)は、当初は雑所得で総合課税の対象でしたが、法改正で申告分離課税になっています。
これは、FXが金融商品取引法に規定され、租税特別措置法によって申告分離課税にすることが規定されたからです。
仮想通貨の取引については、金融商品取引法にも規定されていないので、当然、申告分離課税の対象ではありません。
将来的には、FXと同じように申告分離課税の対象になる可能性はありますが、今は対象外です。

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