その年 中江滋樹は葛飾区の木造アパートへ引っ越します

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中江滋樹のアパートには パソコンのデスクトップが2台

同じくゲストの経済評論家は、中江滋樹本人は詐欺とは思っていなかった、だから逃げも隠れもしていなかったしマスコミに顔を出し続けていた。兜町の風雲児ともてはやされている高揚感の中でいつの間にか詐欺に手を染めてしまったのではないか、と何だか曖昧なコメント。

そんな中江滋樹の一生は、「兜町の風雲児 中江滋樹 最後の告白」におさめられています。

ガーシーの主張はいくぶん被害妄想めいているし、ホリエモンや中江滋樹の逮捕が不当であったと、明確に主張できる根拠を私は持たない。しかし日本社会が「出る杭は打つ」体質である事は間違いないだろう。正直言って、他の先進国に比べて、社会の紊乱者に対して、恣意的に権力が行使されることが許されていると感じる。

世界仰天ニュースを見て、中江滋樹と言う人物は、社会的に抹殺してしまうにはあまりに惜しい才能を持った人と感じた。

中江滋樹の晩年は、本当にお金がなかったことが見てわかります。

これだけ稼いでいたのに資産に土地等がないのは驚きですが、中江滋樹は自由だけを満喫したかったというのが、本音だったのだと思います。

実は、中江滋樹本人は「日本に隠し資産が残っている」と思っていました。

そして、2020年中江滋樹は、その小さなアパートで孤独に亡くなることになるのです。

中江滋樹にとっては相場師としてやっていくための最後の資金だったようですが、そのお金はかえってくることはありませんでした。

人間としてもなかなか魅力的だ。VTRを見たり、ネット記事を読んだだけの情報であるが、中江滋樹のことを邪悪な人間とは、どうしても思えなかった。

その年、中江滋樹は葛飾区の木造アパートへ引っ越します。

中江滋樹のアパートには、パソコンのデスクトップが2台。

●中江滋樹。小学校で株取引を始め、若干20代にして大阪北浜の若獅子、東京兜町の風雲児ともてはやされた。投資ジャーナル事件で暗転。2020年、アパートの1室で焼死。
●名門神学校・彦根東高校に進んでいる。株や経済に関する本を何百冊も読んだ。高校生で信用取引を行った。数学で全国3番。
●ニクソンショックで株価が急落した後、1963年6月海運再建二法を成立。約150社あった海運会社の150社のうち95が6グループに集約されることになった。大手の三光汽船のオーナーは、ジャパンライン株の株の買い占め。この相場を読み当て株の急騰で1000万円の儲け。
● 1978年、24歳の中江は、日本橋に「投資ジャーナル」社を構えた。社員わずか20人程度でのスタート。
●月刊投資家、に加えて週刊投資家を出すようになっていた。1冊10,000円と言う高額で販売した。
● 1982年「10倍融資」を掲げた証券金融をスタートする。法律では投資家に融資を行って株を買わせるなどの証券類似行為を禁止している。
●客が買いたいと言う注文をやる事は無いから、買ったと言うことにしておく。生産するときは、客の株が上がっていたらその儲けを乗せて計算書を作り、ちゃんと渡す。
●実業家に株投資を教えるのはダメだと言う信念がある。実業家が株で儲けることを覚えてしまうと、儲けを手に入れるなら株のほうが早いと知ってしまう。日々の1円2円の積み重ねで儲けているわけで、株に関心が向いて、本来の1円2円の心が消えていってしまう。
●まず4大証券が手がける銘柄を上客に買わせ、株価がある程度値上がりしたところで、個人投資家に推奨銘柄として勧め、そこで上客が儲けて個人投資家が損をしてしまう。そうしたシナリオが日常的に繰り返されていた。
●投資ジャーナル事件はバブル時代に起きたと誤解をしている。1980年代前半、バブルとは全く無縁時。相場の動きを読むのが難しかった時代。バブルの時代は拘置所の中だったのでバブルを経験しなくて良かったと思う。
●リーマンショック以降、アメリカは世界中にマーケットを作り、ネット上で動かせる環境にしてなおかつ銀行送金もできるようにしてしまった。そして情報を1つで1兆円を儲けるようになった。国債の相場を動かせば動かすほどアメリカはいくらでも儲けることができるんだ。
●フィラデルフィアに上場している半導体指数の動き。半導体が余ってるにもかかわらず新高値をつけている。半導体はダメだと言われているのにどうして?理論が必要ないと言うのはまさにそこで、「なんで?」と言うのは後でわかること。今すぐそれをわかる必要は無いわけだよ。

人権や環境に対する意識を新たにすることが、強く求められているのが昨今の風潮だ。そして、頭の中を変えることが、社会の経済的発展に直接関係しているらしい。日本の社会が変わる事は難しそうで、ひろゆきがいうように、日本は先細りしていくしかないようだと思わされた、中江滋樹の世界仰天ニュースであった。

昨年(2020年)2月、自室アパートで火事を出して焼死した、「投資ジャーナル」事件の中江滋樹。
その謎めいた生涯を追ったノンフィクションである。
著者は長年週刊誌記者を務めてきた人で、死の10年前から中江を取材し続けていたという。
政財界の大物から裏社会の人間まで、「濃い」人たちが次々と登場し、面白いエピソードが多い。
中江滋樹といえば、当時清純派アイドルだった倉田まり子とのスキャンダルで知られる。
本書にもそのエピソードは出てくるが、倉田の名は伏せられている。いまは一般人として暮らす彼女への配慮であろう。
投資ジャーナル事件の際、倉田は中江の愛人として取り沙汰され、芸能界引退へと追い込まれた。だが、本書によれば、彼女は愛人ではなく、タニマチのように支援をしていただけだという。
本書は全体として、客観的ノンフィクションというより聞き書きによる自伝に近い。つまり、おもに〝中江の言い分〟が書かれているのだ。著者は心情的にも中江に与しているように思える。
その結果、読者としては、やや中江を美化しすぎているような印象を受けてしまう。
また、よく調べて書いてはあるものの、構成が平板で工夫に乏しい。事実をただ時系列に並べただけという感じ。盛り上がりに欠けるのだ。
それでも、一つの時代の証言として貴重な本ではある。

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